ビタミンAの摂取量を計算【不足や過剰の影響は?】

1日に摂取が推奨されるビタミンAの分量が分かるツールです。妊娠中の場合は周期に応じた摂取量/上限量がわかります。

ビタミンA摂取量計算機

性別
年齢
摂取推奨量
耐容上限量
レチノール活性当量(RAE)㎍/日
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目次

  • 01 ビタミンAについて
  • 02 ビタミンAの摂取量・上限量
  • 03 妊娠中、授乳中のビタミンA
  • 04 過剰に摂るとどうなる?
  • 05 ビタミンA不足
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ビタミンAについて

三大栄養素以外の重要な栄養素であるビタミンの1つが、ビタミンAです。

ビタミンAは主にレチノールのことを指します。このレチノールは主に動物性食品に多く含まれます。

一方で、β-カロテン(ベータカロテン)のように体内に入ってからビタミンAに変化するものは、プロビタミンAとも呼ばれます。β-カロテンは緑黄色野菜や海草に多く含まれます。

レチノール、ベータカロテン(プロビタミンA)はともに脂溶性です。レチノール、ベータカロテンの特徴をそれぞれまとめると、次の様になります。

レチノール、ベータカロテンの特徴まとめ表
レチノール ベータカロテン
脂溶性 脂溶性
動物性食品に多い 緑黄色野菜や海草に多い
上限量がある 摂り過ぎても害はない
 
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ビタミンAの摂取量・上限量

ビタミンAには摂取の上限量があります。これはビタミンAが他のビタミンと違い、脂溶性の特徴を持っていて、体外への排出に時間がかかるため、毒性が蓄積しやすいことが一因になっています。

ちなみにβ-カロテンは摂取しすぎても、害はありません(ビタミンAに変化しないため)が、皮膚が黄色くなるなどの反応が出ます。冬にみかんなどを食べ過ぎると、顔や手が黄色くなった経験がある方もいるかもしれません。

ビタミンAの推奨の摂取量/日はおおよそ以下の通りです。ただし次項で解説するように妊娠中に関しては摂取量が変わるので注意が必要です。

  • 18~29歳男性:必要量が600㎍RAE、推奨量が850㎍RAE
  • 18~29歳女性:必要量が450㎍RAE、推奨量が650㎍RAE
  • 30~49歳男性:必要量が650㎍RAE、推奨量が900㎍RAE
  • 30~49歳女性:必要量が500㎍RAE、推奨量が700㎍RAE
  • 50~69歳男性:必要量が600㎍RAE、推奨量が850㎍RAE
  • 50~69歳女性:必要量が500㎍RAE、推奨量が700㎍RAE
  • 耐容上限量は2700㎍RAE。単位はレチノール活性当量(μgRAE)。

    レチノール活性当量(㎍RAE)とは
     

    ビタミンAの単位はレチノール活性当量(μgRAE)として表されます。動物性食品のレチノールと、植物性食品のベータカロテンを、体内でビタミンAとして働く数値に換算した単位です。

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    妊娠中、授乳中のビタミンA

    妊婦後期と授乳中はビタミンAの摂取量を以下の様に増やす必要があります。

    妊娠後期に増やすべきビタミンA量/日
    60~80㎍RAE
    授乳中に増やすべきビタミンA量/日
    300~450㎍RAE
     

    妊娠中にビタミンAが欠乏すると、胎児に先天性の障害が発生することが指摘されています。特に妊娠後期から授乳中の増加に気を付けましょう。

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    過剰に摂るとどうなる?

    ビタミンAの推奨量と上限量をみてきました。上限量を超えて過剰に摂ると次のような健康被害が発生する恐れがあります。

    • ・食欲不振
    • ・嘔吐
    • ・視力障害
    • ・頭痛、腹痛
    • ・脱毛
    • ・脱力感、倦怠感
    • ・皮膚や粘膜の乾燥
    • ・発熱
    • ・不眠症

    ビタミンA(レチノール)は過剰に摂り過ぎると健康に害がある為、耐用上限量を守るように心がけましょう。ベータカロテンは害がないという見方が主流ではありますが、2012年にはベータカロチンも過剰に摂ることで脂肪率の増加につながるという研究もされています。

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    ビタミンA不足

    特に子供がビタミンA欠乏に陥ると、軽度では下痢などの症状から、夜盲症や小児失明などを引き起こします。しかし先進国ではビタミンA欠乏症はほとんど見られません。

    参考:「健康な参加者やさまざまな病気の患者の死亡を防ぐための抗酸化サプリメント」 参考:厚生労働省「ビタミン欠乏症」
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