たんぱく質と必須アミノ酸、摂取量の計算ツールと解説

目次

  • 01 たんぱく質と必須アミノ酸摂取量計算機
  • 02 たんぱく質の分類
    •  必須アミノ酸とは
    •  非必須アミノ酸とは
  • 03 たんぱく質全体の摂取量
  • 04 必須アミノ酸と非必須アミノ酸の摂取量
  • 05 必須アミノ酸9種類の摂取量、比率
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たんぱく質と必須アミノ酸摂取量計算機

たんぱく質と必須アミノ酸の摂取量計算機
1日の目標摂取カロリーがある場合
kcal
kg
ない場合/分からない場合
性別
年齢
身長
cm
体重
kg
活動レベル
摂取量
たんぱく質(P)
kcal/g
・非必須アミノ酸
・必須アミノ酸
– うちBCAA
– イソロイシン
– ロイシン
– リジン
– メチオニン+システイン
– フェニルアラニン+チロシン
– トレオニン
– トリプトファン
– バリン
– ヒスチジン

上のツールは1日のたんぱく質の摂取量、必須アミノ酸と非必須アミノ酸の摂取量、必須アミノ酸9つそれぞれの摂取量を、最も健康的なバランスで自動計算します。このツールを使えばたんぱく質の摂取量が隅々まで把握できます。

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たんぱく質の分類

たんぱく質は、20種類のアミノ酸から構成されています。

20種類のアミノ酸は更に、必須アミノ酸と、非必須アミノ酸の2つに分類されます。

必須アミノ酸とは

必須アミノ酸は体内で合成することが出来ないため、食事で摂取する必要があります

必須アミノ酸は全部で9種ありますが、9種全て基準量以上摂取しないと、有効に働かない特徴があります。例えば8種を基準値の倍摂っていても、残り1種が不足していると良く働きません。

9つの必須アミノ酸の特徴は、次のようになります。

イソロイシン(BCAA)

イソロイシンは、テンサイ糖等に含まれます。側鎖に疎水基をもつ疎水性アミノ酸の一種で、筋肉を作るのに必要なアミノ酸です。

ロイシン(BCAA)

イソロイシンもロイシン同様、疎水性アミノ酸の一種で、筋肉を作るのに必要になります。

バリン(BCAA)

バリンはアルブミン等に含まれます。バリンは体内でより単純な化合物に分解されることがあります。イソロイシン、ロイシンとともにBCAAと呼ばれ、筋肉を作ったり肝機能を高める働きをします。

リジン

リジンはカゼイン等に含まれます。酵素の結合に重要な働きをしています。穀類にはリジンが非常に少なく、一部のベジタリアンや穀類に依存した食生活の人々の間では、リジン欠乏症がみられます。

メチオニン

メチオニンはリジン同様カゼイン等に含まれます。メチオニンはシステインやタウリンのもととなります。メチオニンは硫黄を含み、肝臓の脂肪の蓄積をへらしたり、代謝をうながす働きがあります。

フェニルアラニン

ヒトはフェニルアラニンを非必須アミノ酸であるチロシンに分解する事ができます。人工甘味料のアスパルテームの原料になります。フェニルアラニンが適切に分解されず血中に蓄積すると、子供の精神発達を遅らせることがあります。

トレオニン

トレオニンはフィブリン等に含まれます。ヒトは体内で合成することは出来きませんが、微生物は非必須アミノ酸のアスパラギン酸から合成することができます。スレオニンと呼ばれることもあります。

トリプトファン

トリプトファンは幸せホルモンとも呼ばれる神経伝達物質のセロトニンを構成する事でも知られるアミノ酸です。トリプトファンは牛乳を始め様々な食品のたんぱく質に含まれています。

ヒスチジン

ヒスチジンはヒスタミンの前駆体です。ヒスタミンは食欲抑制の効果を持つことが知られています。乳児はヒスチジンを体内で合成できませんが、成人の場合も必須アミノ酸に含まれます。

この9つの必須アミノ酸はそれぞれに摂取の基準量が定められています。「7.必須アミノ酸9種類の摂取量、比率」で解説します。

非必須アミノ酸とは

非必須アミノ酸は体内で合成することが出来ます。ただし一定量は食事で摂取する必要があります。

非必須アミノ酸の種類

非必須アミノ酸はアルギニン、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸の11種になります。

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必須アミノ酸と非必須アミノ酸の分類表

必須アミノ酸と非必須アミノ酸の分類表
必須アミノ酸非必須アミノ酸
体内で合成できない体内で合成できる
イソロイシンアルギニン
ロイシングリシン
リジンアラニン
メチオニンセリン
フェニルアラニンチロシン
トレオニンシステイン
トリプトファンアスパラギン
バリングルタミン
ヒスチジンプロリン
アスパラギン酸
グルタミン酸
 
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たんぱく質全体の摂取量

たんぱく質全体の1日の摂取量、必要量には次の目安があります。

  • 1日の総消費カロリーの13~20%
  • 体重1kgにつき0.8g、上限量は体重1kgにつき約2g
 

②の場合、激しい運動をする人と、ほとんど運動をしない人で、摂取量が同じになってしまうので、計算ツールでは①の目安を採用しています。

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必須アミノ酸と非必須アミノ酸の摂取量

必須アミノ酸と非必須アミノ酸の摂取量は以下の通りです。比率になります。

  • ・必須アミノ酸と非必須アミノ酸の比率は1:1
  • ・BCAA/たんぱく質量全体=35%
 

これは最も理想的な栄養素バランスである人乳のバランスに合わせられています。

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必須アミノ酸9種類の摂取量と比率

このほかに必須アミノ酸は9種類ごとに推奨する摂取量がWHOにより定められています。必須アミノ酸9種類はバランスよく摂らないと、有効に働かないことが知られています。バランスよい摂取を心がけましょう。

必須アミノ酸9種の摂取量
必須アミノ酸名推奨の摂取量/体重1kg
イソロイシン20mg
ロイシン39mg
リジン30mg
メチオニン+ システイン15mg
フェニルアラニン+ チロシン25mg
トレオニン15mg
トリプトファン4mg
バリン26mg
ヒスチジン10mg
 

9種の必須アミノ酸を基準値以上含んでいるかを表すアミノ酸スコアという指標があります。下のページでは主要な100種以上の食品のアミノ酸スコアを確認できます。是非活用してください。

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