ケトン比の計算機【ケトン指数も併せて表示】
ケトン比の計算機。ケトン比を適切に調整することで、体内でケトン体が生成されます。食事のカロリーからでも、グラムからでも、どちらでもケトン比とケトン指数を計算することが出来ます。
ケトン比の計算機
上の計算ツールに、食事の栄養素の分量(グラムでもカロリーでも可)を入力してください。ケトン比を計算して表示します。あわせてケトン指数も表示します。
目次
- 01 ケトン比とは
- 02 理想的なケトン比とは
- 03 ケトン比の計算方法
- 04 栄養素のケトン比
- 05 ケトン食とその活用
ケトン比とは
ケトン比は、ケトン食において、ケトン体とよばれるエネルギー源を作りやすい物質と、ケトン体を打ち消す物質との比率を表します。ケトン食とケトン体の解説については後述します。
ケトン体を作る物質とケトン体を打ち消す物質は次の通りです。
- ケトン体を作る物質「向ケトン物質(K)」=脂質
- ケトン体をうちけす物質=「反ケトン物質(AK)」=炭水化物
ケトン体のもとになるのは脂質です。一方で炭水化物はケトン体の生成を妨げます。
理想的なケトン比とは
「ケトン比」=「K:AK」を調整することで、ケトン食を組み立てていきます。
ケトン比は2:1から3:1になると、ケトン体が生成されます
ただし突然個人の判断でケトン食、ケトジェニックダイエットを急進的に進めてケトン比を2:1や3:1にすると、体調不良の元になりますので控えましょう。
ケトン体を生成してエネルギー量にする体質になるには一定の時間がかかります。
ケトン比の計算方法
ケトン食のケトン比の計算には、食事の三大栄養素である、たんぱく質、脂質、炭水化物の量を使います。
ケトン比の計算式は次のようになります。
ケトン比=「0.9×脂質量(g) + 0.46×たんぱく質量(g)」 : 「炭水化物量(g) + 0.1×脂質(g) + 0.58×たんぱく質量(g)」
この計算式は1921年に高脂質食品がケトン体を生成することを報告したアメリカ人医師の名にちなんでWoodyatt(ウディヤット)の式とも呼ばれます。
woodyatt式の他に、「脂肪(g):非脂肪(g)」で簡易に計算することもあります。
ケトン指数とは
ケトン指数は、ケトン比を指数に置き換えたものです。計算は次のようになります。
ケトン指数=「0.9×脂質量(g) + 0.46×たんぱく質量(g)」 ÷ 「炭水化物量(g) + 0.1×脂質(g) + 0.58×たんぱく質量(g)」
ケトン比と違って比率であらわすのではなく、指数として表します。
栄養素のケトン比
食事という大きいくくり以外に、三大栄養素自体にもケトン比はあります。次の表をご覧ください。
種類 | 脂質 | たんぱく質 | 炭水化物 |
---|---|---|---|
K:向ケトン物質 | 90% | 46% | 0% |
AK:反ケトン物質 | 10% | 58% | 100% |
ケトン体のもとになる脂質はケトン比が極めて高く、たんぱく質は中間、炭水化物は極めて低くゼロになります。
ケトン食とは
ケトン食は体内でケトン体と呼ばれる物質を、意図的に増加させる食事療法の一種です。もともとはてんかんの治療食としてアメリカで始まりました。
ただ、てんかん治療と食事制限の歴史は非常に古く、紀元前にはすでに断食がてんかんに効果があることが分かっていたと言います。ケトン食として方法論が確立され、本格的に取り入れられ始めたのは1920年代以降になります。
このケトン食は2000年代に入ってアトキンズ食という形で、高脂質かつ低糖質な食事を「カロリー制限なく」摂取してもケトン体の効果があることが分かり、治療以外の分野でも注目されるようになりました。
ケトン食の鍵となるケトン体は、体内において炭水化物量が減少した時に、肝臓において脂質を燃焼することで、ブドウ糖の代替エネルギーとして生成されます。ケトン体が生成されると、脳はケトン体をエネルギー源として活用します。
ただしケトン食は著しく脂質が高い食事で、食事栄養素のバランスが偏りやすいので専門的な医師や、管理栄養士の判断を仰いで導入する必要があります。
ケトン食の活用
ケトン食は次のような場面で活用されています。
- ケトジェニックダイエット
- てんかんの治療食
- 先天性の代謝異常の治療
このほかにもアルツハイマー病や睡眠障害など様々な疾病に対する効果の研究が進んでいます。