筋肉量の計算
身長、体重、年齢などから筋肉量を計算します。自身の筋肉量が多いのか少ないのかが分かります。
目次
- 01 筋肉量とは
- 02 筋肉量の計算
- 03 筋肉量の平均
- 04 筋肉量と年齢
- 05 年齢別の筋肉量
- 06 筋肉率とは
- 07 筋肉率の基準
筋肉量の計算機
上のツールの項目(年齢、身長、体重)を入力して、筋肉量を計算することが出来ます。筋肉量の計算過程で必要になる除脂肪体重の計算もすでに組み込まれています。計算が終わったら解説にお進みください。
筋肉量とは
筋肉は大きく分けると次のような分類になります。
- ・骨格筋
- ・内臓筋
内臓筋は、横紋筋(横隔膜等)、平滑筋(血管等)、心筋からなります。舌など一部を除き、不随意筋といって自らの意思で動かすことは出来ません。
一方で骨格筋はすべて横紋筋からなり、腕や足や全身の筋肉を構成しています。私たちが一般的に筋肉として認識しているのは、骨格筋になります。
骨格筋は全て随意筋(=意志によって動かすことが出来る筋肉)です。動かすことが出来るので、トレーニングによって骨格筋を増やすことが出来ます。
筋肉量は、除脂肪体重(総体重から脂肪を差し引いた重量)から内臓筋や総骨量を差し引いたものになります。
筋肉量の計算
筋肉量が除脂肪体重の約70%であることを元に、筋肉量を計算しています。計算は次の通りです。
筋肉量(kg)= 除脂肪体重(kg) × 0.7
筋肉量が除脂肪体重の約70%であることは、国立大学法人と明治の研究資料や、スポーツ庁委託事業で行われた調査研究の資料内において示されています。
なお計算で求めることのできる筋肉量はあくまで推定値になります。ワークアウトをして筋肉量が多い人等、誤差が大きくなる場合があります。
筋肉量の平均値
筋肉量の平均はどれくらいなのでしょうか。筋肉量の平均は性別とBMIによって変わります。
性別ごとの筋肉量の平均値は次の通りです。
筋肉量 | BMI24.9以下 | BMI25.0以上 |
---|---|---|
全身筋肉量 | 14kg | 17kg |
腕筋肉量 | 0.9kg | 1.1kg |
脚筋肉量 | 3.5kg | 4kg |
筋肉量 | BMI24.9以下 | BMI25.0以上 |
---|---|---|
全身筋肉量 | 22kg | 24kg |
腕筋肉量 | 1.5kg | 1.6kg |
脚筋肉量 | 5.5kg | 5.8kg |
BMIが25以上(肥満に該当する数値)になると、筋肉量は少し増えます。BMIが高い場合でも脂肪が多い場合は、筋肉量は増えないこともあるので、平均値は目安ととらえましょう。
筋肉量と年齢
年齢とともに筋肉量が減少する事が分かっています。
男性は20歳から80歳になる間に筋肉量が16.8%減少し、女性は11%減少します。日本人4000人以上を対象とした筋肉量の調査結果です。
特に20代以降から下半身の筋肉が減少して、加齢と供に急速に減少していくという事が分かっており、転倒・ケガなどにつながっています。上半身の筋肉は下半身に比べると減少量が少ない傾向があります。下半身の筋肉を維持する事が、健康的に年齢を重ねるうえで必要になります。
年齢別の筋肉量一覧
年齢ごとの筋肉量は次の通りです。
本項目の筋肉量は平滑筋(内臓等)や体水分を含む数値です。
年齢 | 筋肉量 |
---|---|
18~24歳 | 36.4kg |
25~34歳 | 36.4kg |
35~44歳 | 36.6kg |
45~54歳 | 36.4kg以下 |
55~64歳 | 35.2kg以下 |
65~74歳 | 33.9kg以下 |
75~84歳 | 32.4kg以下 |
女性では、10代から50代までは筋肉量に大きい変化が見られませんが、65歳以上になると筋肉量が大きく減少しています。
年齢 | 筋肉量 |
---|---|
18~24歳 | 52.5kg |
25~34歳 | 52.6kg |
35~44歳 | 53.6kg |
45~54歳 | 52.7kg以下 |
55~64歳 | 50.6kg以下 |
65~74歳 | 47.5kg以下 |
75~84歳 | 43.9kg以下 |
男性は30代以降、段階的に筋肉量が減少しています。もともとの筋肉量が女性より多い分、減少の幅も大きくなっています。
筋肉率とは
筋肉率は総体重に占める、筋肉の割合です。筋肉率を高めることで基礎代謝の上昇にもつながります。基礎代謝は体重ではなく、筋肉量と比例するからです。
筋肉率の計算
筋肉率は次のような計算で求めることが出来ます。
筋肉率(%) = 筋肉量(kg) ÷ 総体重(kg) × 100
筋肉率が「低い」と筋肉量が少なく、筋肉率が「高い」と筋肉量が多いという事になります。
筋肉率の基準
筋肉率と性別から、自分は筋肉が多い方なのか、少ない方なのかを判断することが出来ます。基準になる筋肉率と判定をまとめた表を以下にまとめます。
判定 | 低い | 標準 | やや高い | 高い |
---|---|---|---|---|
全身筋肉率 | 25.9%以下 | 26.0~27.9% | 28.0~29.9% | 30.0%以上 |
腕筋肉率 | 30.9%以下 | 31.0~34.9% | 35.0~38.9% | 39.0%以上 |
脚筋肉率 | 41.9%以下 | 42.0~44.9% | 45.0~47.9% | 48.0%以上 |
筋肉率 | 低い | 標準 | やや高い | 高い |
---|---|---|---|---|
全身筋肉率 | 30.9%以下 | 31.0~34.9% | 35.0~38.9% | 39.0%以上 |
腕筋肉率 | 38.9%以下 | 39.0~43.9% | 44.0~48.9% | 49.0%以上 |
脚筋肉率 | 49.9%以下 | 50.0~53.9% | 54.0~57.9% | 58.0%以上 |
備考
筋肉量は除脂肪体重の70%とする資料以外に、約50%とする資料もあります。計算ツールでは50%~70%まで幅を持たせて筋肉量を計算、表示しています。